【池上彰】緊急スペシャル！世界と戦う日本新幹線の内容まとめ（2014/3/8）

2014年3月8日放送分。とても勉強になるのでまとめています！

2兆5000億円を奪取せよ！仁義なき「新幹線」をめぐる闘い！

日本の鉄道の技術が輸出され、世界各国で走っている。ニューヨークの地下鉄にも日本の技術が。落書きを簡単に消せる鉄道車両を日本から輸入し、ニューヨークの治安改善に貢献したと言われている。

2014年は新幹線50周年　そもそも高速鉄道の定義は？

時速200km以上の幹線鉄道＝高速鉄道

日本は新幹線、フランスはTGV、ドイツはICE。世界各国がタイの高速鉄道受注に向けて動いている。建設費用は7800億バーツ、日本円で2兆5000億円。国際入札に日本も参加することになりましたが、日本のライバルは…なんと中国。

なんで中国がライバルになりえたのか？

フランス、ドイツはまだ国際入札に手を上げていないが、中国が今有利な状況である。日本の新幹線は海外で行われた国際入札に参加したことがある？　日本が世界の誇る新幹線、世界と戦ったことがある。

日本の新幹線の国際入札勝率　1勝1負

1993年韓国・・・フランス、ドイツ、日本の国際入札。結果はフランスが受注
台湾・・・日本が受注

韓国の入札、敗因はネガティブキャンペーンではないかと言われている。
【参考図書】

日本の新幹線は台湾を走っている。日本の新幹線輸出第一号。ヨーロッパの国際連合が受注することに決まっていたが、1999年に台湾大地震が起こった。地震対策ができている新幹線は日本ということで、日本の新幹線のTGV、ICEは大事故を起こしたことがあるが、日本は大きな事故を起こしていない。新潟中越沖地震の時に新幹線で大事故が怒らなかった実績が評価された。台湾高速鉄道700T型鉄道。東海道新幹線700系と似ています。座席、電光掲示板などが日本の新幹線と似ています。安全制御システムも日本のシステムを使っているそうです。

台湾の新幹線動画です

タイの新幹線の国際入札を巡る中国との闘い、日本の最大の武器は安全性！

日本の新幹線には信号機がない？　なぜ？

速すぎてとおりすぎてしまうため、実は新幹線は中に信号機を組み込んでいる。運転席にモニターで表示されている。（車上信号方式・キャブシグナル）。近づきすぎるとシグナルが出る。

ATC自動列車制御装置

それぞれの列車にエリアがあって、その中に入れない仕組みになっている。スピードが落ちたりする。追突がそもそもできないようになっている。運転士が気の緩みがあって居眠りしていまったら？　敢えて運転手が操作しなければならないように作っている（これすごいですね！）。海外でもようやく入るようになりましたが、いち早く導入したのが日本。ゼロ系の頃からATC自動列車制御装置がついている

日本の新幹線が安全なのに、なぜ中国が有利なの？

中国高速鉄道　CRH2

350kmを実現した高速鉄道。とにかく速い。「子弾頭（こだんとう）」と呼ばれている。「はやて」とそっくり。JR東日本が技術提供した車両をもとに独自開発したと中国は主張している。

CRH2の動画です

はやて

おんなじ顔してますね。

2011年に中国高速鉄道脱線事故を起こしたにもかかわらず、なぜ中国が有利なのか？

インラック首相の高速鉄道建設の目的は「各都市の野菜を運ぶ所要時間を短縮すること」。インラック首相の選挙地盤は農村部。野菜を都市部にいち早く持っていくことが実現すれば、農村部の人が潤うため、このような政策に。

インラック首相の支持基盤に中国は目をつけてた。

中国はタイ産のコメを年100万トン、天然ゴムを同20万トン輸入し、車両代金の一部などとして相殺することを提案（まじかよ、って思いました。営業上手いですね〜）。

今年の秋行われる受注対決

中国高速鉄道展をバンコクで開いて、インラック首相に売り込んだ（中国すごいですね）。

日本はASEAN関連首脳会議で会談。インラック首相から「日本側の協力を得たい」と話があったそうです。

池上氏曰く、かなり激戦とのこと。

ベトナムにも新幹線を売り込んでいる。日本の新幹線は雪にどう強くするかは技術があるが、熱さへの対策がこれから。ここで受注することができれば、世界中の暑いに売り込んでいくことができるようになる。

タイの反政府デモは？

2013年11月インラック首相の退任を求めるデモが発生。元実業家のやり手だったインラック首相を退陣に追い込もうとしているのは、ステープ元副首相。反政府デモが始まった原因は実の兄であるタクシン・シナワット元首相。タクシン元首相はインラック首相の実の兄で、汚職で禁錮2年の実刑判決、現在は海外へ逃亡中。兄がタイに帰国できるように強引に「恩赦法案」を制定しようとしたので反タクシン派が猛反発したそうです。